新しい大学入試の方式として、総合型選抜入試が近年ますます注目を集めています。一面的な学力や評定だけでなく、個人の総合的な能力を評価する入試形態。気になってはいるけど、具体的にどんなものかはあまりわからない…という人も少なくないでしょう。特に、総合型選抜は一般入試と比べ試験科目が独特だと思われがちです。そのため、早めの対策が必須になります。
この記事では、総合型選抜入試の試験科目についてわかりやすく解説しています。
どんな評価方法なのか、対策はどんなふうにすればいいかなどを詳しく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください!
(総合型選抜入試の基本情報について知りたい場合はこちら→前回の記事1を添付)
総合型選抜入試の一次試験はどんなもの?
一次試験というからには、試験回数は数段階に分かれています。
一次試験は出願の時に出す書類での選考を指すことが多く、出願の段階からもう勝負は始まっているんです。
志望理由書
志望理由書はその名の通り、その大学に行きたい理由を書きます。
もちろん志望理由だけではなく、大学に入ってから研究したいことや将来像などを書く欄もあります。
大学によって課される問いや用紙の形式が異なるため、早めに確認しておきましょう。
志望理由書の詳しい書き方については、以下の記事を参考にしてください。
(志望理由書 一般論ver.添付)
小論文
小論文は、与えられたテーマに対して文章を書くものですが、これは出題形式によって何を書くかが大きく異なります。
以下の記事で問題形式についても解説していますので、目を通してみてください。
(小論文記事添付)
一般的には、課されるテーマは受ける大学の学部分野に基づいたものが多いです。興味のある分野ならば、知識をつけておくと書きやすいでしょう。
活動報告書
活動報告書は基本的に高校の先生が作成します。記載される項目は、主に以下のようなものです。
・評定
・英検などの資格
・高校で学んできたこと(ポートフォリオ)
・どんな生徒であるか
これは、3年間全てを通した評価が行われますので、3年生になってから焦っても遅いです。
提出物は遅れずきっちり出す、定期テストは対策する、授業に積極的に参加する。基本的な学校生活を真面目に送るようにしていれば、基本的には大丈夫です。
(活動実績記事)
総合型選抜入試の二次試験はどんなもの?
一次試験は受験生から大学に送付する形式でしたが、二次試験は対面で行うものが多いです。
主に、「論理的な文章構成の力」「コミュニケーションの力」が試されます。
面接
面接では、事前に提出している志望理由書や活動報告書に基づいて、受験生の大学教育への適正をみます。
大学での学びの意欲や、現時点での功績など、志望理由書からさらに深く踏み込んだところまで聞かれることもしばしば。
一朝一夕で面接を突破するスキルは身につきませんので、以下の記事から具体的な対策方法を知ってください。
(面接記事)
課題作文
これは小論文に似ており、小論文をその場で即座に解くような形式になります。
基本的なスキルは小論文と変わらず、論理的文章を組み立てる力です。ただし、事前提出型の小論文と違って人に添削をしてもらうことはできず、当然時間制限もあります。
ゆえに小論文よりも難易度が高く、練習が必要になります。
実技試験
実技試験は大学によってかなり幅があります。課されないところも多いですが、課される場合は特殊なものもよくみられます。芸術系の学部であればその場で特定の絵を描いたり、建築系であれば実用デザインを考えるお題を出されたりします。
どれも個別に対策が必要なので、実技試験があることが判明したらすぐにでも学校や塾などに相談した方が良いでしょう。
【番外】共通テスト
多くは年内に合否が決定する総合型選抜入試ですが、大学によっては年明けの共通テストまで評価に含まれる場合があります。
これは国公立大学に多くみられる傾向があり、その際に求められる得点率は、一般入試のものよりも高いケースもしばしば。
共通テストが入るか否かで対策のやり方がかなり変わってきますので、通常の学力テストの対策との両立が重要になるでしょう。
総合型選抜入試と学力試験の両立については、以下の記事にて注意点を解説しています。
(両立記事の添付)
総合型選抜入試の対策で気をつけるべきポイント!科目ごとに紹介
志望理由書は「時間がかかる」
志望理由書は
「大学に行きたい理由をただかけばいいんでしょ?」
と思われる方がいますが、それは大間違い。
自分の興味関心を見定めて、将来の方向性を考えて、大学での学びにつなげる作業が必須。つまり、書き始めるまでにかなりの時間を要します。自己分析の作業から取り掛かることを考えると、最低でも3ヶ月はみておかなければなりません。
面接は「練習がものを言う」
面接の練習をしないといけないからと言って、よく学校での1、2回だけ練習して終わることが多々ありますが、これは明らかな練習不足です。
緊張する場面だからこそ、練習量が本番のクオリティに直結しやすい入試科目であることをよく理解してください。
その上で、面接の練習回数を増やし、その度にきちんと反省点を振り返って改善していく努力が必須です。
活動報告書作りは「もう始まっている」
「今はまだ3年生じゃないから」
と言って、のんびりしていませんか?
先程も説明した通り、活動報告書は3年間全ての行動が評価の対象として作成されます。定期テスト対策、後回しでいいやと疎かにしていませんか?
ドキッとした方は、明日からでもすぐに自分の行動を見直してください。これは推薦入試などを受ける場合でも必ず大事にしなければならない意識です。
当たり前のことを、当たり前にこなす。簡単なようで難しいですね。未来のために、行動を変えていきましょう。
小論文や課題作文は「数をこなせ」
試験会場で行われる筆記試験は、自分との戦いです。あんなに添削をしてくれていた先生も、当日はもちろん力になれません。時間を気にしながら、添削なく論文力を試されることになります。
だからこそ、類似の問題を何度も解いて書き方を覚えなければなりません。小論文の対策中も、ただ言われたことを受け入れて直すだけではなく、「どうしたらもっと伝わりやすい文章になるか」「どんなふうに書けば説得力を持たせられるか」を一回一回よく試行しながら取り組みましょう。
試験科目ごとにはやめの対策を!
いかがでしたか?総合型選抜入試は、大学が受験生のいろんな側面を見たいからこそ、評価方法が多様化しています。
一個の対策だけでは、合格を勝ち取ることは難しいです。あなたに必要な、それぞれの科目の方式を考えた対策が必要になります。
「そうは言っても、具体的な対策方法なんて学校では教えてくれないし…」
という人が大半でしょう。そんな時には、ぜひ、塾を活用してみてください。
情報を収集し、専門知識をもった指導者を探すことが、合格を勝ち取るには何より重要です。自分に合った戦略を練ることが、合格への第一歩となりますよ。
あなたの通う学校や近所の塾に、総合型選抜のプロはいますか。「対策ができる」と言っても、あくまでそれは一般入試対策の片手間にすぎません。
しかし総合型選抜入試も、努力と正しい対策が結果として反映される入試。つまり、適切な専門家による指導が必要なんです。
SS義塾では、総合型選抜入試を専門にし、各分野の専門家が受験生を全力サポート。無料説明会も実施しています。
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